展示のススメ
展覧会、個展、公募展みたいなのって、やっぱりまだまだ一部の方にとっては「ハードルの高いもの」「格式高い、ちゃんとしたアートじゃないとダメ」「数がないから……」「お金かかるし……」っていう、もう本当にガチじゃないと気が引けるようなイメージがあるような気がするんです。
けれども、「自分が描いたものを誰かに実際に間近で見ていただく」っていう事柄はほんとうに嬉しいもので、かならず、作家さんによい作用を与えるはずだと私は思うんですね。
さらに、もちろん格式高い昔ながらのガチギャラリーさんもいっぱいあるんですけどね、今、愛らしく軽やかなコミックアートを取り扱う企画展やギャラリーさん、無料の展示スペースなどって、すごく増えてきているんです。
だから、もしも「興味はあるけど……」という方がいたらぜひとも遊んでみてほしくって、この記事を書いています。
作品展示はハードル高くないよ
これを見てください。
今、「シェアアトリエ&ギャラリー キノコファクトリーのねじろ」で行われている、「らくがきアート展」です。
コンセプトが「らくがき」なので、作家さんに描いていただいてる支持体は、ただのコピー用紙などの紙ペラです。鉛筆書きとか、ペン一発書きです。その紙ペラのまま提出していただいてます。
展示の際はさすがにOPP袋には入れましたけど、でもふつうにセロテープで壁に貼ってあります。
私は、これをとても豊かだと思う。
「コレが展示って、なめてんのか」という人ももしかしたらいらっしゃるかもしれません。
けれども、私は本当に、この額にも入っていない「かつてただの紙ペラだったものたち」が愛おしくてしょうがない。
同じように言ってくださる方がたくさんおられます。
「極論、これでも成立する」ことをまず覚えておいてください。
さすがにフレームぐらいには入れてみよう
そうは言ってみたものの、やはり預かる側としては、額に入っていたほうが取り扱いやすく、安心です。
額もね、ちゃんと額装するとめちゃくちゃすてきなんですが、ただなかなかお高くつくんですよね。
ここでは間口を広く。お手頃にいきましょう。
これらは、すべて100均で調達したものです。
フレームに入れると、ぐっと作品感が増しますよね。
マット風のものを入れてるやつなど、もうこれで作品として成立しちゃいそうな風貌であります。
また、100均の手のひらサイズの小さな額を使って、作品として展示されてる方も大勢いらっしゃいますよ!
それから、デジタルの作品でも、見せ方一つでとても楽しい作品になります。
これは友人「穴」さんの作品、CDジャケット風の画集です。
どうです、「展示」というものが、ぐっと身近になってきたような気がいたしませんか。
格式高いものも素敵。けれども
合同展だと「100均フレームはダメ」などの規定があったりしますが、キノコファクトリーのねじろの場合は大丈夫です。
これはうちが優しいというわけではなくて、作品に何かあった場合に責任が取れない点からしっかりした額装をお願いするギャラリーさんや企画者さんが多いわけです。うちは自己責任の場所だから、100均でもかまわんわけです。
これはあくまでも個人的な見解であり、正解ではないんですが、「ハードルは上げようと思えばいくらでも上げられる。下げることこそが難しく、そして必要なことである」というのが私の考えなんです。
ハードルを下げると、どうしてもリスクは伴ってくるんですね。
だからこそ先人たちはルール、モラルなどを作りました。
そうやってどんどん上がってしまったハードルを、誰かにバカにされてでも嫌われてでもぶち壊す奴がいないと、文化は廃れていってしまうというのが私の考え方です。
そのルールに対応できることが絶対条件となると人数が少なくなるし、「ただそのルールに従えないだけ」で、いいものを作っている人が評価されないということが起こったりするし。
なので、他のところはわかりませんが、キノコファクトリーのねじろでは「これで展示なんかしていいの!?」って思うような作品でもご相談ください。
食品とかくさるもの、くさいものはお断りしてますけど、基本的にとりあえず相談してください。
展示をしたことがなかったり作品点数が少ない方向けの、展示無料のシェアギャラリーエリアもございますし、100cm四方くらいのスペースを1日800円で貸し切りできる「ちっちゃな個展」エリアもございます。
もし興味があればご連絡くださいまし。
まったねー。